【尿路結石・膀胱炎】猫のおしっこトラブルを防ぐ! フード選びで見るべき「ミネラル値」とは
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【尿路結石・膀胱炎】猫のおしっこトラブルを防ぐ! フード選びで見るべき「ミネラル値」とは

2025年11月11日

猫の飼い主さまが直面する最も一般的な病気の一つ、それが「F.L.U.T.D.(猫下部尿路疾患)」です。 血尿、頻尿、トイレに何度も行くのにオシッコが出ない…こうした症状は、膀胱炎や、恐ろしい「尿路結石」のサインかもしれません。

尿路結石は、尿の中のミネラル成分が結晶化し、「石」になってしまう病気です。 この発症に、毎日食べる「フードのミネラルバランス」が深く関わっています。

この記事では、おしっこトラブルを防ぐために、飼い主がチェックすべき「ミネラル値」について解説します。

■ なぜ「石」ができるのか? 鍵は「ミネラル」と「pH」

尿路結石には、主に2つの種類があります。

  1. ストルバイト結石(リン酸アンモニウムマグネシウム)
    • 尿がアルカリ性に傾くとできやすい。
    • 原因:マグネシウムの過剰摂取、細菌感染など。
  2. シュウ酸カルシウム結石
    • 尿が酸性に傾くとできやすい。
    • 原因:カルシウムの過剰摂取、高齢化など。

かつてはストルバイト結石が主流でしたが、近年、フードメーカーが尿を酸性化させる努力(ストルバイト対策)をした結果、逆にシュウ酸カルシウム結石が増加傾向にあると言われています。

つまり、マグネシウムカルシウム、そしてリン(ミネラルの代表格)のバランスを適正に保ち、尿のpHを「弱酸性」に維持することが、両方の石を予防する鍵となります。

■ チェックすべき「3つのミネラル」

フード選びで特に注目すべきは、「マグネシウム」「カルシウム」「リン」の3つです。

1. マグネシウム (Mg) ストルバイト結石の主な材料です。 一般的な成猫用フードの目安は「0.1%以下」とされています。「低マグネシウム設計」と書かれたフードは、これを下回る(例:0.08%など)ように調整されています。

2. カルシウム (Ca) と 3. リン (P) シュウ酸カルシウム結石や、腎臓病に関わる重要なミネラルです。 この2つは「量」だけでなく、「カルシウム:リン = 1.0〜1.5:1」という「比率(バランス)」が非常に重要だとされています。

■ 最大の課題:ミネラル値は「任意表示」

ここで飼い主さまは最大の壁にぶつかります。 「タンパク質」や「脂質」と違い、「マグネシウム」「カルシウム」「リン」の含有量は、パッケージへの表示義務がありません(任意表示です)。

プレミアムフードの多くは、これらの数値を自主的に公開しています。しかし、公開していないフードも多く、公開されていても「0.12%(標準値)」などとしか書かれておらず、乾物量に換算して比較するのは至難の業です。

「うちの子は結石ができやすい体質だから、マグネシウムが0.08%以下のフードだけ探したい」 「腎臓が心配だから、リンが低めのフードを比較したい」

この切実なニーズに応えられる検索サイトが、これまでありませんでした。

■ 結論:「なんとなく」の不安を、「データ」で安心に変える。

おしっこトラブルは、猫の命に直結する深刻な問題です。 「下部尿路ケア」と書かれたフードを選ぶのは良い第一歩ですが、一歩進んで「なぜケアできるのか?(=ミネラル値がどう調整されているのか)」をデータで比較検討する必要があります。

当サイトの「キャットフード成分データベース(DB)」は、この「マグネシウム」「リン」といった、表示義務のない重要なミネラル値についても、メーカー公表値を可能な限り収集・登録しています。

もう「ケア」という言葉のイメージだけで選ぶのはやめにしましょう。 愛猫の体質に合わせて、ミネラル値を「乾物量」で正確に比較し、データに基づいたフード選びを行ってください。

■ 結論:面倒な比較は「データベース」に任せましょう

フード選びの重要性は分かった。でも、結局どれがいいの? 「AとB、結局どっちが本当に高タンパクなの?」 「リンと脂質を抑えたフードで、グレインフリーのものは?」

その面倒な比較作業を、人間の手でやる必要はありません。

当サイトの**「キャットフード成分データベース(DB)」**は、日本で流通する主要なフードの成分を「乾物量」に自動換算し、タンパク質、脂質、リン、炭水化物…あらゆる項目で検索・比較できる、国内唯一のツールです。

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